まだまだ寒さの厳しいこの季節、修学旅行やパッケージツアーは春秋に比べると少なくなります。とくに大仏殿から少しはなれた場所にある上院というエリアはひっそりとしています。しかし3月に入るとこの上院は地元から遠方から訪れた多くの人で埋め尽くされます。奈良時代より一度たりとも欠かすことなく続く、“不退の行法”とも呼ばれる「修二会」の本業が今年もいよいよ始まります。
修二会の本業は旧暦2月1日(現在の暦で3月1日)から2週間に渡り行われます。毎晩7時になるとつぎつぎに大きな松明に火が灯され二月堂舞台へと運ばれていき、火の玉のように燃える松明が火の粉を散らします。その迫力と美しさにふと我を忘れ、厳かな静けさの中で喚声が上がります。
お水取り
修二会は、旧暦「二」月に「修」める法「会」という意味があります。旧暦2月はインドのお正月にあたるため仏様の供養を行ったといわれていますが、正確な起源ははっきりとしていません。薬師寺、東大寺、長谷寺、法隆寺西円堂など、奈良の古寺で多く行われています。特に東大寺のものは「お水取り」や「お松明」と親しまれています。この本業が終わるころから暖かくなり、奈良に春が訪れると言われています。
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※二月堂への道は夜暗くなりますのでくれぐれもご注意ください。
東大寺 二月堂
- 所在地:〒630-8211 奈良県奈良市雑司町406−1
- 電話番号:0742-22-3386
- HP:http://www.todaiji.or.jp/