修学旅行で皆様が見学に行かれる場所は世界遺産登録されている社寺や国宝指定されている建造物が多いため、その迫力や独特な雰囲気は肌で感じることが出来ると思います。しかし、せっかく現地に来ていただいける貴重な機会です。研修で立ち寄る見学地がどのような場所なのかを大まかに理解した上で観ていただくと何倍も面白くなってきます。

『いつ、誰が、何のため』これらを知るだけで、「あの出来事があったころか…」「あの人物が歩いた場所か…」と授業で学習してきた事とつながります。そして「そのお寺の仏様は?宗派は?」と新たな疑問が生まれます。知っていることが多ければ多いほど奈良での研修は楽しくなります。ぜひ奈良観光ナビのコンテンツやお寺や神社の公式サイトへのリンクも皆様の疑問解決にお役立てください。

【東大寺 大仏殿(とうだいじ だいぶつでん)】

▼拝観料

一般・高校生・中学生:500円 小学生:300円

(団体:30名以上)一般:450円 高校生:400円 中学生300円 小学生200円

▼拝観時間

08:00~16:30(11月~2月) 08:00~17:00(3月) 07:30~17:30(4月~9月) 07:30~17:00(10月)

ご本尊 毘盧遮那如来(大仏殿)
いつ 奈良時代後期(752年)
誰が 聖武天皇
何のために?
聖武天皇が即位をした時代、地震や流行り病、食糧難が各地で相次ぎ起きました。それらの出来事を「国の代表である自身に原因がある」と考え、聖武天皇の信仰する『仏教の力』によって日本を平和にするため、そして全ての国民が幸福に過ごせるようにと願い全国に国分寺を建てました。
その全国の国分寺をまとめる存在として総国分寺東大寺(金光明四天王護国寺)を建立し、毘盧舎那仏坐像(大仏様)を安置しました。

興福寺(こうふくじ)

▼拝観料

東金堂 一般:300円 高校生・中学生:200円 小学生:100円

国宝館 一般:600円 高校生・中学生:500円 小学生:200円

▼拝観時間

09:00〜17:00

ご本尊 釈迦如来(仮金堂)
いつ 奈良時代初期(710年)
誰が 藤原不比等
何のために?
669年に藤原鎌足の病気が治るように、鎌足の妻の鏡大女(かがみのおおきみ)が京都の山科寺を建立したことが起源となったお寺です。飛鳥の厩坂に場所を移した後、平城京に都が移った710年に藤原不比等によって現在の地に建てられることになりました。この頃から藤原家は天皇家と姻戚関係を結び血のつながりを持ち始めます。これにより国家からの手厚い保護を受け藤原家の氏寺として栄え、中世には大和国の守護職を任せられるほどに大規模な寺院となりました。

法隆寺(ほうりゅうじ)

▼拝観料

一般・高校生・中学生:1500円 小学生750円

団体(30名以上) 一般:1200円 大学生・高校生:1050円 中学校:900円 小学校400円

▼拝観時間

8:00~17:00(2/22~11/3) 8:00~16:30(11/4~2/21)

ご本尊 釈迦如来(金堂)
いつ 飛鳥時代初期
誰が 聖徳太子(厩戸皇子)
何のために?
31代用明天皇が自身の病気が治るように薬師如来を本尊とする寺の建立を計画するも、志半ばで崩御されました。その後、推古天皇と聖徳太子がその意志を継いで用明天皇の冥福を祈るため未完成のままとなっていた建造物と仏像を完成させます。用明天皇の後を継いだ推古天皇の「仏教を国中に広めよ」という勅命により、この直後の時代から多くの場所で寺院が建立されるようになりました。

薬師寺(やくしじ)

▼拝観料

一般:800円 高校生中学生:400円 小学生:200円

団体(25名以上):一割引き

▼拝観時間

08:00〜17:00(団体受付けは16:30)

ご本尊 薬師如来
いつ 飛鳥時代後期(680年)
誰が 天武天皇
何のために?
天武天皇が鵜野讃良皇后の病気が治るように建立に取り掛かりましたが、建立の最中に天皇が崩御されました。その意志を受け継いだ皇后が持統天皇となって完成をさせたお寺です。もとは飛鳥に建立されていましたが、710年の平城京遷都にともない西ノ京に移されることとなりました。「薬師寺」というのは病気の平癒祈って建てられるものですが、その中でも飛鳥に建立されたものが日本最初の薬師寺であるといわれています。

唐招提寺(とうしょうだいじ)

▼拝観料

一般:600円 高校生・中学生400円 小学生200円

(団体:30人以上) 一般:480円 高校生・中学生320円 小学生160円

▼拝観受付時間

8:30〜16:30

ご本尊 毘盧遮那如来
いつ 奈良時代後期(759年)
誰が 鑑真和上
何のために?
このお寺ができる頃、日本では正式な受戒を授ける制度や場所が確立しておらず、さらに僧は税金や労役を免除されていたため勝手に僧を名乗るものも出るほどに堕落した状態でした。そのような状態を根本から変えていくため正式な受戒の師として中国唐の高僧、鑑真を日本に招き、仏教の正しく厳しい戒律の拠点として唐招提寺が建立されます。中国・唐からの航海は苦難の連続で12年かけ6度目にして日本に辿り着きました。

春日大社(かすがたいしゃ)

▼拝観料

通常参拝:無料 特別参拝は初穂料:500円

祭典時は参拝不可の場合があります。

▼拝観受付時間

06:00〜18:00(4月~9月)

06:00~17:30(10月)

06:30~17:30(11月2月3月)

06:30分~17:00(12月1月)

御祭神 武甕槌命(タケミカヅチノミコト)
経津主命(フツヌシノミコト)
天児屋根命(アメノコヤネノミコト)
比売神(ヒメガミ)
いつ 768年
何のために?
藤原一門の『団結』『繁栄』を願うために建立され、神社の言い伝えによれば768年の創建です。はじめ武甕槌命(タケミカヅチノミコト)が祀られ、続いて3柱の神様「経津主命(フツヌシノミコト)・天児屋根命(アメのコヤネノミコト)・比売神(ヒメガミ)」が迎えられます。武甕槌命が茨城県鹿島神宮から奈良の地に降臨する際、純白の鹿に乗ってこられたという伝説から奈良の鹿は神の使いとして大切に保護されています。